4月21日(土)の午後6時過ぎから、TBS系列のニュース番組『報道特集』が、「合同結婚式挙行 北と蜜月 統一教会の狙いは?」という特集番組を放送しました。
今回の特集は、番組内でもキャスターが語ったように「北朝鮮情勢を知る上で、なかなか統一教会は無視できない存在になっている」「今、統一教会は何を考え、何を目指しているのか」との視点でTBSから取材申し込みがあり、当法人がそれに応じる形で進められたという経緯があります。
番組の前半では、統一教会創始者の文鮮明師ご夫妻が主礼を務めた「国際合同祝福結婚式」での様々な場面や、韓国統一教維持財団の文國進理事長、平和自動車の朴相権社長へのインタビューなど客観的な報道がなされました。
ただ、番組内ではいくつか視聴者に誤解を招くようなビデオが流されたり、発言、解説がありましたので、ここで補足して説明致します。
1. 「人種、国籍、様々な男女が組み合わされている」とのナレーション、「出会って数日、しかも言葉が通じない二人が結婚している」との発言について
番組では「国際合同祝福結婚式」を報じた場面で「人種、国籍、様々な男女が組み合わされている」とのナレーションが流され、キャスターが「出会って数日、しかも言葉が通じない二人が結婚している」などと発言し、いかにも「国際合同祝福結婚式」が特異で、異常であるかのごとき報道をしていますが、今回の式典で文鮮明師から直接「マッチング」を受け、「出会って数日」で「国際合同祝福結婚式」に参加したのは、二世教会員のみの113組でした。これは、メイン会場である清心平和ワールドセンターに集まった2077組の新郎新婦(世界では54か国で約10万8000組が参加)から見れば、ごくわずかな数ですし、これら文師からの直接のマッチングを受けた二世教会員は、自らマッチングを強く望んで参加したものです。
また、他の二世教会員は「父母マッチング」で見合いをし、互いを受け入れたカップルが参加していますし、一世教会員は、祝福式の数か月前からマッチングが始まり、マッチングを受け入れたカップルは、祝福式に臨む前までに何回か会って交流し、互いの気持ちを確認した上での参加となっています。これらの広範な事実が前提となった報道にならなかったことは、残念でなりません。
2. 日韓トンネルが「いわゆる教団の資金集めのための一つの象徴であって、実際に本気で掘る気があるのかどうか」との発言について
日韓トンネルについては、光言社より発行の「国際ハイウェイプロジェクト 日韓トンネル30年の歩みと展望」(梶栗玄太郎 著)を読めば明らかです。日韓トンネルは、「文師がアジア及び世界の平和構築のために発表された壮大なプロジェクトである」ことをはじめとして、その作業経過などについて担当者も丁寧に答えたのですが、十分な報道がなされずに残念でした。
3. 「半ば、強制的な資金集めは今も行われているのだろうか」などとの発言ついて
過去から現在に至るまで信者の献金は、信者の自由意思によるもので、強制や強要は一切ないことは、信者も承知の通りです。今回の取材でも教会広報担当者が、1時間近くにも及ぶインタビューの中でそのような実態について説明しましたが、十分な報道がなされずに残念でした。
4. 「教会の違法行為を認めた判決は、これはまだ最近も出ています」との訴訟問題について
キャスターが言及した札幌地裁判決(3月29日判決)の原告のほぼ全員が、80年代90年代に信者の任意の組織において勧誘された元信者であり、この時の信者らによる勧誘方法等に問題があったと判断されたもので、当教会は判決内容を不服として控訴しています。
また、当教会では過去の裁判の結果などを踏まえて2009年に「組織改革」を行い、伝道のあり方に対しても当初から統一教会名を明示する「直接伝道」をより一層徹底するようになって以降、「違法な勧誘と寄付などの強要」を理由として当法人が被告となるような訴訟は一件も起こっていません。
5. 「今も統一教会をめぐってバラバラになっている家族が日本だけで何千人もいる」との発言について
キャスターの「バラバラになっている家族が日本だけで何千人もいる」との発言に何ら根拠はありません。教会の教えにおいては、信者らは「氏族のメシヤ」となることが願われており、信者が理由なく家族を避けたり、連絡を取らないことはありません。家族と交流ができない信者は、教会から脱会させるために「拉致・監禁」も厭わない家族の行為を警戒して、家族との距離を置かざるを得ない状況に置かれているからです。こうした教会の信者に対する違法な拉致・監禁行為こそが、断罪され、止めさせられるべきものです。
今回の取材でも、文國進理事長や広報担当者が統一教会信者に対する「拉致監禁・強制改宗」の問題を強く訴えましたが、番組内では全く触れられず、かえってこのような実態を無視したコメントで締めくくられたことは誠に遺憾であります。
以上