「日本統一教会員の拉致監禁による韓国人権被害者対策委員会」は21日、ソウルのプレスセンターで記者会見を行い、日韓両国の首脳が拉致監禁による人権侵害問題を速やかに解決するよう要求しました。
プレスセンター19階の会場には、拉致監禁被害者など約200人が参列。対策委員会は冒頭、過去40年間に統一教会信者の拉致監禁・強制改宗被害者が4300余名にのぼり、「この中で、韓国の男性と結婚して家庭を築いている日本婦人が約300名になる」と説明しました。
会見では、統一教会の信仰ゆえに12年5カ月間、拉致監禁されていた後藤徹さんと韓国在住の日本婦人たちが自身の被害体験を披露。後藤さんは「自由が保障された民主主義国家・日本で、到底信じられない人権侵害が行われています」と述べ、「現在も、日本で3名の統一教会信者が拉致監禁されています」と話し、このような事態が一刻も早く終わるようにしなければならない、と訴えました。
韓国人男性と結婚した富澤裕子さんは、2度にわたり合計2年間近く監禁された体験の持ち主。鳥取教会の施設内にいたところを家族らに襲撃され、暴力的な仕打ちを受け、教会からの脱会を強要された話を紹介しながら、「拉致監禁への不安から1994年以後、いまだに鳥取の実家に帰ることができないでいます」と涙を流しました。
最後に、「在韓日本人拉致監禁被害者の会」の田中志佳子代表が、韓国の李明博大統領と日本の鳩山由紀夫首相に、速やかに問題を解決するよう求める嘆願書を朗読しました。
会見には韓国のKBS、SBS、ロイター通信、世界日報など主要メディアが取材し、KBSは当日夜、会見の様子を30秒放映しました。