「週刊文春」に抗議文を送付

2011年9月3日

 2011年9月8日号「週刊文春」に、統一教会批判記事が掲載されました。記事を書いたのは、長年、反対派ジャーナリストとして活動してきた石井謙一郎氏です。

 記事内容には、事実に反する数多くの記載があったため、広報局は本日(3日)、出版元の文藝春秋社および記者の石井謙一郎氏に対し、謝罪と訂正を求める「抗議文」を送りました。

  

【記者の石井謙一郎氏とは何者か?】

 まず、今回の記事を書いた石井謙一郎氏について述べておきます。

 批判記事を書いた石井氏は、有田芳生氏らと共に反統一教会活動をしてきたジャーナリストです。有田芳生&「週刊文春」取材班編『脱会』(1993年12月1日、教育史料出版)を読むと、彼は元オリンピック新体操選手・山﨑浩子さんの統一教会入信をスクープ。その後、反統一教会の人物を支援する立場で、彼女の脱会に至るまで、失踪事件をはじめ統一教会批判報道の一翼を担ってきました。

 すなわち、山﨑さんの入信スクープから、石井氏の一連の統一教会報道が始まりましたが、その報道から約8か月後の1993年3月6日、山﨑さんは突然失踪。46日後の4月21日に脱会記者会見をするに至りました。

 この「失踪事件」は、山﨑浩子著『愛が偽りに終わるとき』を読むと、本人の意に反した強制的な「脱会説得事件」であったことは明白です。(その詳細は、太田朝久著『踏みにじられた信教の自由』17~23ページに書かれています。)

 

 石井氏は、山﨑さんの失踪以前から、すでに山﨑さんを脱会させる計画があることを知っていたとして、次のように述べています。

 「私たちを除いて、マスコミには誰一人として、その地震(失踪・脱会を指す)を予測できるものはいなかった。話は(1993年)1月初めにさかのぼる。年末、年始の休暇が明けた日、(週刊文春の)松井デスクは松葉記者と石井記者に重大な情報を打ち明けた。『山崎浩子さんのお姉さんが、いよいよ妹を(脱会)説得するらしい』。前年(1992年)の6月、山崎が合同結婚式に参加すると宣言して以来、姉の清水紀子が多くの牧師やキリスト教関係者のあいだを回り、妹の説得について相談しているという情報は耳にしていた。……『……説得が上手くいけばともかく、失敗したら大問題になる』」(『脱会』212~213頁)

 週刊文春の松井デスク(当時)は、「失敗したら大問題」と述べるとともに、「いざ(脱会)説得が始まって、統一教会側が拉致・監禁キャンペーンを張ってきたら、ただちにそれを否定する論陣を張ろう」と、事が起こる以前から脱会説得の支援を表明していました。

 有田氏も、「説得に失敗したときのダメージが、この7ヵ月余りのキャンペーンを台無しにすることぐらい十分にわかっていた。しかし……説得に当たっている全国の牧師やキリスト教関係者の努力を知っている一人として、山﨑の説得が失敗する可能性があるからといって逃げるわけにはいかなかった。私たち4人(注:有田氏、石井氏、松井氏、松葉氏)は、大地震(失踪事件)が起こるのを静かに待つことになる」(同215頁)と述べています。

 

 週刊文春の松葉記者は「確率の低いバクチ」(同214頁)と語っていますが、1993年5月10日号『月曜評論』が「(結果的に)山﨑さんは改宗したが、もし断固として改宗を受け入れなかったならば、どうするつもりだったのであろうか」と述べる如く、まさにバクチにも似たリスクを背負って、石井氏らは山﨑さんの強制脱会説得事件に対する“取材”を決行したのです。

 石井氏らは、失踪事件の水面下において、山﨑さんが脱会を決意したという第一報を受けたときのことを次のように述べています。

 「待ちに待った情報が私(有田)のもとにもたらされた。(1993年)3月21日の午前1時をすぎたころだった。電話に出た私は、山﨑浩子が統一教会を脱会することをついに決意したという知らせを得たのである。……私と松井、そして以前に二度、清水宅を訪ねたことがある石井記者が鳥羽に向かった」(同238頁)

 失踪から約2週間後、石井氏らは「待ちに待った情報」であった山﨑さんが脱会を決意したという報告を得ており、当時、他のマスコミにおいては、山﨑さんの消息が全くつかめず、その居場所さえも検討がつかない状況だったにもかかわらず、石井氏らは、その情報をいち早く知ることができる、いわゆる「ホットライン」を持っていたのです。

 

 彼らの問題点は、山﨑さんの「脱会」について、それを「待ちに待った情報」と述べている点にあります。石井氏のスクープから始まった一連の山﨑騒動ですが、著書『脱会』には、石井氏らが当初から思い描いていた一連の騒動の結末に向けての「シナリオ」とも言うべきものが述べられています。

 「山﨑インタビューに始まったこの1年は『お姫さま救出物語』そのものだった。……山﨑浩子の脱会劇こそ、一連の物語のメインストーリーである。山﨑の合同結婚式スクープから始まった物語の終わりは、彼女の脱会でなければならなかった」(同216頁)

 まさに、山﨑さん入信スクープから始まり、失踪および「脱会記者会見」に至るまでの一連の騒動は、石井氏らが思い描いていたシナリオ(山崎さんの「脱会」)通りに事が進んだということです。この発言から、石井氏らの取材活動は、当初から「脱会説得事件」の一翼を担って出発していたという事実がうかがえます。これは、ジャーナリストのモラルから完全に逸脱した行動であると言わざるを得ません。

  

【今回の批判記事の意図について】

 次に、今回の記事の意図がどこにあるのかについて、ひと言、述べておきたいと思います。

 今回の記事全体を読むと、批判のターゲットは、文師ご夫妻と亨進世界会長、および國進様であることは一目瞭然です。それ以外の人物に対する批判のコメントは見られません。

 むしろ文末においては、反統一教会の立場の有田芳生氏が、「日本の幹部の中には、三男の顕進氏についていきたいという動きがあるんです。もともと人望が高かった」と述べるなどし、露骨なまでに、統一教会の内部分裂を謀ろうとする発言が見られます。

 

 ところで、石井氏は記事のなかで「現在、ソウルの検察がその宣教会財団を捜査中だ。事件名『特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反』。『アメリカからの送金の違法性が問われ、幹部信者二人が事情聴取を受けて出国禁止状態になっています』」と述べています。

 石井氏は、まるで宣教会財団が「法律違反」を犯しているかのように断定的に述べ、この記事の書かれた時点でも捜査が継続中であるとしています。

 しかし、石井氏が当法人に取材依頼(8月28日午後4時)をする2日前の8月26日、この件でソウル中央地方検察庁は被疑者である朱東文氏および金孝律氏に対し、いずれも「嫌疑なし」として不起訴の判断を下していました。

 にもかかわらず、石井氏は、韓国人ジャーナリストのコメントとして、「検察がその宣教会財団を捜査中だ」とする誤った記事を記載したのです。不起訴という事実を隠蔽し、捜査継続中ということを故意に書いたことも考えられます。これは極めて重大な名誉毀損です。

 

 今回、このような「週刊文春」の記事は、明らかに統一教会の社会的評価を貶め、統一教会内部を分断させようとの、悪意に満ちた報道だと言わざるを得ません。

 私たちは、このような反対派勢力による分断工作に巻き込まれることがないよう、今まで以上に一体化を図って歩んでまいりましょう。

 なお、本日送付した「抗議文」は、5日(月)に改めてお知らせいたします。

   以上

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