大塚克己・元日本統一教会会長
梶栗会長が3年間(1996~99年)、ブラジル・ジャルジンで過ごされた時のことです。ジャルジンの町に小さな家を借りて住んでいらっしゃいました。あまりにも小さなお住まいだったので、行ってみて驚いた程です。
当時、梶栗会長ご夫妻はとても質素な生活をしながらも、それを全く苦にせず、色々なことをコツコツやっておられたのがとても印象的です。
梶栗会長は、洗濯もまともにできないような貧しい暮らしだったとしても、惨めさというものは微塵もありませんでした。ただ一つ、み旨の中でそのような歩みをしていることに誇りと喜びを感じてやっておられる姿が今も忘れられません。
土というものはどこにあっても同じ土です。高いところにあっても低いところにあっても土は土であるように、日本でトップを経験していたとしても、ジャルジンというある意味でどん底の境遇にあったとしても、姿勢が全く変わらない。そういう変わらない姿勢で謙虚に生きておられる姿に、私は深い感銘を受けました。
また、梶栗会長は何か必ずご自分で目標を見つけられました。パラグアイのレダにいらっしゃった時は、炭焼きを始められました。炭をつくるための窯をつくり、木を集めて焼いておられました。
レダからジャルジンに移って来られた時は、木を植えるために小さな植木鉢を買ってきて、種をまいて育て始めたりされました。
「豆腐を作りたい」ということで、私たちが頼まれて“にがり”を持っていったこともあります。「ひと袋でいい」と言われていたのに、山のように持って行った思い出があります。
理想を大きく持ちつつ、とにかく小さなところから一つ一つきちんと始める。梶栗会長はそのような方でした。(談)
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