週刊ポストに厳重抗議

2010年5月28日

 5月24日発売の週刊ポスト誌で「韓国農民にあてがわれた統一教会・合同結婚式 日本人妻の『SEX地獄』」と題し、当法人と韓国に嫁いだ女性信者の名誉を著しく毀損する記事が掲載されました。これに対して、広報局が発行元の小学館を訪ね、弥久保薫副編集長と同記事を書いた浜田盛太郎氏に対して厳重抗議を行い、記事の訂正と謝罪を求める抗議文を手渡しました。

  抗議文の全文は次の通りです。



 

 

抗議及び謝罪・訂正要求

2010年5月25日

小学館「週刊ポスト」

編集人 飯田 昌 宏 殿

発行人 秋山 修一郎 殿

〒150-0046

東京都渋谷区松濤1-1-2

宗教法人世界基督教統一神霊協会

広報部長 太田朝久

 2010年6月4日号「週刊ポスト」の142ページから145ページに「韓国農民にあてがわれた統一教会・合同結婚式日本人妻の『SEX地獄』」と題する記事が掲載されましたが、その記事には、事実に反する記述、韓国社会及び農村に対する差別的表現、および取材の根拠・方法などの問題点が多く、以下、抗議するとともに、速やかなる謝罪と訂正を要求します。

(1)『SEX地獄』との表現は、名誉毀損である

 142~143ページにまたがる見出しの中に、「日本人妻の『SEX地獄』」とありますが、これは名誉毀損です。

 貴誌は「SEX地獄」と述べますが、何をもってそう断じるのでしょうか? 記事には、「SEX地獄」の見出しに該当する内容が見あたりません。内容と見出しが、あまりにも大きくかけ離れています。

 144ページに、Aさんのケースが述べられてはいますが、結婚した正式な夫婦が「夫婦生活」をすることが、「SEX地獄」なのでしょうか? この見出しは「韓国人との結婚生活」に偏見を与え、統一教会信者の結婚を冒涜するための表現でしかありません。

 この民族的な偏見に基づいた冒涜した表現に対し、強く抗議するとともに、謝罪と訂正を求めます。

(2)機関紙『本郷人』の記事の意図を、歪めて伝えている

 貴誌は、145ページで「在韓日本人信者向けの機関紙『本郷人』には、信者たちの結婚生活における悩みが多数掲載されている」と述べます。

 当法人は、貴誌の取材に対し「(櫻井義秀氏・中西尋子氏の)書籍が利用している『本郷人』の資料は……互助会精神を高めるために難しい困難を克服したケースの『証し』を紹介した際に、その冒頭に書かれた『過去の困難な状況』の部分だけを引用し、みんなで助け合った結果、『今は幸せになりました』という結論部分を省いている」と回答しました。

 しかし貴誌は、『本郷人』を題材とする櫻井氏・中西氏および反統一教会の弁護士の批判を掲載して報じる一方で、「みんなで助け合った結果、『今は幸せになりました』という結論部分を省いており、『本郷人』の編集意図に反する」という当法人の回答の核心部分は一切無視し、割愛しています。

 読者に真実を伝え、公正を期するには、その回答部分こそ割愛せず掲載すべきです。この事実を歪曲した偏向報道に対して、強く抗議するとともに、謝罪と訂正を求めます。

(3)「韓国農民にあてがわれた」との表現は、差別発言である

 「韓国農民にあてがわれた統一教会・合同結婚式日本人妻の『SEX地獄』」とありますが、韓国農村部の男性に嫁いだ女性に対し、それを「あてがう」と表現することは、韓国人と結婚をした女性への侮蔑であり、韓国農民に対する差別発言です。「国境を越えた神中心の理想家庭の実現」という考え方に基づき韓国の青年と国際結婚をすることが、「あてがわれた」結婚と差別的に表現されています。

 貴誌は、農村に嫁いだ女性に対し、通常、日本農民に「あてがう」、アメリカ農民に「あてがう」と表現するのでしょうか。

 そこには、明らかに韓国と韓国農民を蔑む感情があります。韓国農民に嫁いだ女性が「SEX地獄」であり、「あてがう」と表現されるほどに、不幸なことになるのでしょうか。

 この侮蔑、差別発言に対して、強く抗議するとともに、謝罪と訂正を求めます。

(4)「日本人妻の多くが、地方の貧しい農村で暮している」は事実誤認

 貴誌が、5月19日に週刊ポスト編集部「浜田盛太郎」氏のファックスで、事実関係について、当法人に取材をした際に、「嫁ぐ先は、嫁不足に悩む韓国の農村部が大半を占める」との貴誌の記述がありました。

 それに対し、当法人は「韓国は8つの『道』に大別され、首都圏とは京畿道をさしますが、大部分の婦人はソウル市、仁川市などの首都圏に住んでいます。残りの『道』に、それぞれ平均500人ずつが住んでいますが、それらの『道』でも、大半の人は釜山市や光州市の都市部で暮らしています。『嫁ぐ先は、嫁不足に悩む韓国の農村部が大半を占める』は事実に反しています」と20日に回答しました。

 それにもかかわらず、貴誌は143ページで「日本人妻は約7000人。しかも、多くの妻がソウルや釜山といった都市部ではなく、地方の貧しい農村で暮らしているのだ」と断定します。

 144ページに、「中西氏は、結婚によって韓国に渡った7000人の日本人妻のうち、約60%にあたる4000人ほどが地方に暮らしていると見ている」という中西氏の予測を取り上げていますが、この中西氏の『予測』が根拠としても、貴誌が言う「多くの妻がソウルや釜山といった都市部ではなく、地方の貧しい農村で暮らしている」という意味になりません。

 中西氏も該当する日本人女性信者について、韓国教会に対して何らの取材もしておられません。したがって、同じ回答文の中で、この本は『予測』に基づき書かれたもので、教会に対する何らの取材もなく書かれたものなので、学術研究書ではないと回答しました。貴誌はその事実も無視し、さらには何らの根拠もなく、読者に偏見と誤解を与えています。

 当法人が「『嫁ぐ先は、嫁不足に悩む韓国の農村部が大半を占める』は事実に反する」と回答したにもかかわらず、143ページで、その取材にも基づかず、何の根拠も示すこともなく、また何の根拠もなく「貧しい農村で暮らしている」と述べています。

 この点について強く抗議するとともに、謝罪と訂正を求めます。

 なお、当法人は、貴誌の取材に対して「日本人妻のメンバーには韓国社会で見事に成功し……模範的な嫁を表彰する『孝婦賞』を受賞した女性も、数多くいる」という事実について伝えました。

 日本人女性が、韓国社会で『孝婦賞』を受賞することは、日常茶飯事に起こり得るような簡単な出来事なのでしょうか?

 特記すべきそのような内容に一切触れようともしない、貴誌の今回の記事は、偏向報道の何ものでもありません。

 当法人は、貴誌に対して、以上の点について強く抗議するとともに、謝罪および訂正を要求します。本状受領後、1週間以内に文書で回答するよう求めます。

― 以上 ―

 

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