6月24日(金)13時半から東京地方裁判所において、ストーカー規正法違反容疑で起訴された宇佐美隆氏(42)の第四回公判が行われました。
前回同様、40数席の傍聴席に対し、150名近くが列を作りました。
今回は検察側の証人として、被害を訴えた女性の母親、宮村峻氏、昨年11月に宇佐美氏と女性が再会を果たした際、現場に駆けつけ、宇佐美氏に職務質問をした荻窪署の刑事の三名が出廷しました。
この日の証人尋問で特に強い注目を集めたのが、女性への宮村氏の関与についてでした。
女性は本人尋問で、宮村氏について「統一教会を脱会した後の支援者」と述べていましたが、女性の母親は、2000年の夏からすでに宮村氏に、娘の件で相談していたことを明らかにしました。
一方、宮村氏も弁護側の質問に対して、「脱会支援」に27~8年携わっていると述べ、2008年1月1日に女性とは初めて会ったことを認めました。
女性の母親や宮村氏に対し、弁護側の質問が被告人側の主張する「拉致監禁」に関連する事項に及ぶと、検察側からは「主尋問と関係ない」との異議申立がその都度なされ、裁判所も、質問を変えるよう弁護側に要請してきました。
昨年11月、被告人がやっとのことで女性との再会を果たすことが出来た荻窪のラドン温泉における、「(婚約破棄について)女性の真意かどうかを確かめたかった」との被告人の主張については、刑事は覚えていない旨を証言し、宮村氏は「聞いていない」として事実関係を否定しました。
被告人がなぜ女性の行方を捜し回らなければならなかったのかについての被告人宇佐美氏の主張は、「女性が拉致監禁の被害を受けているものと思った」、「女性は脱会届を送付後も偽装脱会を続けているものと思っていた」というものです。
これに対し、拉致監禁や偽装脱会についての尋問を一切許さないとする裁判所の訴訟指揮のもと、果たして公正な裁判が期待できるのか、被告人側には大いに不安を残した審理となりました。
3名の証人に対し、およそ2時間半に及ぶ証人尋問を終え、次回は、弁護側の証人尋問となりますが、拉致監禁・偽装脱会について証言を予定していた「偽装脱会体験者」に対する証人申請は、「関連性がない」との裁判所の判断のもと、却下されました。
次回期日は、7月4日(月)13時半より同じ531号法廷で行われます。
なお当日の傍聴は今回同様、抽選になる可能性がありますので、東京地方裁判所の裁判所傍聴券交付情報をご確認下さい。
この事件の真相と教団の見解については、当サイトに掲載の『宇佐美隆さんの事件に関する見解』をご覧下さい。