7月4日(月)13時半から東京地方裁判所において、ストーカー規制法違反容疑で起訴された宇佐美隆氏(42)の第五回公判が行われました。
これまでと同様に40数席の傍聴席に対して、160名以上が傍聴を希望するということからも、この裁判に対する変わらない関心の高さが伺えました。
今回、被告人側の証人として3名が出廷。被害を訴えた女性の当時の上司に当たる足立青年部の青年部長、宇佐美氏の母親、宇佐美氏が逮捕される前日に宇佐美氏と話をした練馬教会の教会長の3名が、当時の事実関係を証言しました。
青年部長は、2008年1月以降、女性との連絡が途絶えたことに対して、「拉致監禁だと思った」と証言。足立青年部では、1998年頃から30名以上もの信徒が「拉致監禁」の被害に遭っており、その内のおよそ1割が「偽装脱会」により帰還したことを明らかにしました。
2008年12月、女性から統一教会本部宛に脱会届が送付された後、電話で直接女性と話した青年部長は、会話の内容や本人の雰囲気から、女性が「偽装脱会」をしているか、脱会届を無理矢理書かせられたのではないかと直感したと証言しました。
青年部長は最後に、女性が、事実上の婚約者である宇佐美氏に一方的に婚約破棄の通知書を送付するだけで済ませようとしたために今回のような事件に発展したのであって、女性が「大人としての責任を果たしていれば、こんなことにはならなかった」との、やるせない思いを述懐しました。
一方、宇佐美氏の母親は証言の中で、宇佐美氏と女性は「結婚すると思っていた」と明言。宇佐美氏が実家の宮崎に「婚約者」として女性を連れて来たことなどを挙げながら、あくまでも「女性を婚約者として見ていた」と証言。今回の事件も「女性の両親と自分たち親子で話し合いをしていれば、こんな結果にはならなかった」、「自分たちは無視された感じだ」との無念を露わにしました。
宇佐美氏が逮捕される前日に宇佐美氏から次の結婚への希望について聞いた練馬教会の教会長は、「宇佐美氏は女性の本心を確認したい一点で女性を探していた」との宇佐美氏の当時の認識を明らかにしました。
3名の証人尋問が終わった後、宇佐美氏の取り調べ時の供述調書における「任意性」を争う答弁が弁護人より行われ、取り調べにおいて、宇佐美氏が自分の意思に反して供述調書が作られてしまった部分があることを供述しました。
宇佐美氏は突然の逮捕による睡眠不足と体調不良、長時間に及ぶ取り調べや取調官によるプレッシャー等によって、自分の本意ではなく、取調官によって作られた供述調書に署名捺印した事実を明らかにしました。
次回公判では、宇佐美氏の被告人尋問が主尋問100分、反対尋問50分予定されています。
次回期日は、8月5日(金)13時半より同531号法廷で行われます。
なお当日の傍聴は今回同様、抽選になる可能性がありますので、東京地方裁判所の裁判所傍聴券交付情報をご確認下さい。
この事件の真相と教団の見解については、当サイトに掲載の『宇佐美隆さんの事件に関する見解』をご覧下さい。