9月4日(火)に朝日新聞は朝刊で、当法人創始者である文鮮明師の聖和(逝去)に関し、「統一教会、トラブル今も」と題する記事を掲載しました。
同記事は報道機関の報道としての中立公正を著しく害し、また、誤りもあるため、朝日新聞代表取締役らに抗議文を送付しました。以下、抗議文の全文です。
抗議文
朝日新聞代表取締役 秋山耿太郎殿
同報道局長 福地献一殿
同社会エディター 市川誠一殿
〒150-0046
東京都渋谷区松濤1-1-2
世界基督教統一神霊協会
広報部長 太田朝久
貴社は2012年9月4日付朝日新聞朝刊39面にて、当法人創始者である文鮮明師の逝去に関し、「統一教会、トラブル今も」と題する記事を掲載しましたが、同記事は報道機関の報道としての中立公正を著しく害し、また、誤りもあるため、以下厳重に抗議します。
1.貴紙の報道姿勢に関して
貴紙は当法人信者の活動にまつわるところの「被害」や合同結婚式に参加して破局した夫婦の事例など、当法人に関し「負」のイメージだけをいたずらに強調して報道するという姿勢をとっています。その一方で、当法人信者が長年に亘って被害者となってきたところの、拉致監禁を手段とした強制棄教問題(以下、「拉致監禁問題」と言う)については、一切報道しません。しかしながら、当法人に対して「請求」を行う「被害者」の殆どは、このような悪質な人権侵害によって「創られた被害者」であり、中には、当法人に対する請求を行わなければ拘束から解放されなかったと証言する者もいます。肝心の拉致監禁問題について一切報道しようとせず、「創られた被害」を一方的に「被害」として報道する貴紙の報道姿勢は、報道機関としての中立公正を著しく害するものであり偏向報道です。
しかも、以下の通り拉致監禁問題については、昨年12月31日付にて、国際的人権擁護団体である国境なき人権が「棄教を目的とした拉致と拘束」と題してレポートを発表し、また、米国国務省が2009年以来、ほぼ毎年国際報告書で発表するなど、国際問題にまで発展している問題です。従って、このような国際的な問題については一切無視し、国内の「創られた被害」だけを「被害」として報道するなど、言語道断であり、貴紙に「公器」としての資格はありません。
国境なき人権「棄教を目的とした拉致と拘束」
英語版はこちら
日本語版はこちら
米国国務省・信仰の自由に関する国際報告書(2011年版)-日本に関する部分
国務省発表の英文はこちら
米国大使館作成・日本語訳はこちら
加えて言えば、貴紙の記事作成の拠り所とするところの「全国霊感商法対策弁護士連絡会」(以下、「全国弁連」と言う)及びその東京支部とも言うべき「霊感商法被害対策弁護士連絡会」(以下、「被害弁連」と言う)に所属する弁護士ですら、最近は、拉致監禁問題について告発する証言を行っており、以下の通り、これを活字化した書面が拉致監禁裁判における証拠として提出されるにまで至っています。
拉致監禁by宮村の裁判記録「米本和広氏の陳述書(3)-かつて「青春を返せ訴訟」の原告代理人だった弁護士激白!!! 宮村氏の脱会活動は脱会活動に名を借りた金儲け。実態は拉致監禁だ-」はこちら
上記拉致監禁問題を告発した「弁護士」とは、かつて当法人を被告とする複数の民事裁判で原告代理人を務め、ワイドショー番組にレギュラー出演して当法人批判を繰り返した伊藤芳朗弁護士です。その伊藤弁護士は、民事裁判に関して、「他の事件では認められないような請求も相手がカルト宗教だと安易に認められてしまう、という裁判所の傾向」についても言及しています。しかも、こうした民事裁判における傾向等から、全国弁連所属弁護士らの間では、当法人を被告とする裁判に関与すれば「稼げる」という雰囲気が当初からあったということです。しかも、「その負担を新たな被害者が負う」ことになることに矛盾を感じ、「こうしたやり方はおかしいと批判して被害弁連を辞めた弁護士」もいたというのです。即ち、貴紙が金科玉条のごとく引用する司法裁判所の判断ですら、実は当法人をはじめとする新宗教に対し偏波性のある裁判を行っていた事実、及び当法人に対する全国弁連所属の弁護士らによる当法人に対する請求が、弁護士らの「金儲け」に利用されていた事実を伊藤弁護士は明らかにしているのです。
更に伊藤弁護士によれば、被害弁連にて事務局長を務める山口広弁護士自身も、拉致監禁という悪質な人権侵害が行われていた事実を知りつつ、その事実を黙殺して、当法人に対する裁判闘争だけを行っていたということであり、また、貴紙が発言を引用する紀藤正樹弁護士こそは、金儲け目的で拉致監禁を行っていたと宮村峻氏と癒着していた弁護士とのことです。貴紙のごとき公正中立を旨とする報道機関は、本来このような裁判の偏りや弁護士団体の誤りをこそ批判し、権力の横暴によって不利益を受ける少数者の利益を擁護するところにその使命があるのではないでしょうか。
貴紙の報道姿勢は、全国弁連ないし被害弁連といった日本国内の一部任意団体の、しかもその中で自分達の「金儲け」を追求する弁護士らの主張を代弁し、その利益を助長しようとするものでしかなく、この点で本件記事は、いわゆる“御用記事”とのそしりを免れません。
しかも、当法人創始者の逝去に際してこのような一方的な報道を行うことは、悲しみの内にある当法人及び当法人信者らの傷口に塩を塗り込むような悪質な行動としか言いようがなく、「死者にムチを打つ」不遜な報道人の極みと言えるでしょう。
2.個別の問題点
1)本文冒頭の福岡の事例を紹介する部分では、文鮮明師の説教集である「聖本」を「買うよう求められた」との記載があり、また、「統一教会をめぐる主な動き」と題する一覧表の「02年ごろ〜」の箇所には、「聖本」について「高額で売られる」との表現がありますが、「聖本」は商品ではなく、当法人が「聖本」を「販売している」事実はありません。
2)合同結婚式に関し、「本人の意思とは無関係に教団が結ぶ儀式」との記載があります。しかし、既に婚姻し夫婦関係にある者達が合同結婚式に参加する既成家庭の場合には全くあてはまらない記載であり、しかも、文師によるマッチングを受けて参加するマッチング家庭の場合にも、本人達の申し込みと了解のもとで相手が選ばれるのであって、本人には断る自由もあります。従って、この部分は明らかな「誤報」です。
3)いわゆる「霊感商法」について、見出しは「被害相談1129億」となっていますが、本文では「被害額は1129億」と記載され、「相談」という言葉を殊更に抜いています。これは、単なる相談件数それ自体を「被害」と決めつけるものであり、悪意に満ちた不正確な報道です。
4)合同結婚式で渡韓した「40人を調査した」ところの関西学院大学非常勤講師の中西尋子氏は、彼女たちが「しあわせにやっている」との調査結果についても報告しています。
また、渡韓して韓国で所帯をもった女性達についていえば、中西氏は『統一教会』と題する櫻井義秀との共著の書籍中にて、「良妻賢母になり,夫や舅姑に気に入られ、周囲も感心する嫁にな」り、地域から「孝婦賞」などで表彰される者達も多数いる事実を述べ、そうした事実を報道する月刊誌『新東亜』の記事も引用しています(504頁)。
こうした事実を無視し、殊更に不幸を印象づける事実についてしか報道しないのは、悪意ある報道としか言いようがありません。
以上の次第ですので、貴社に対しては上記不公正・不正確な報道に厳重に抗議すると同時に、今後は公正・中立な報道に努めるべきこと、及び誤報部分については9月13日までに訂正と謝罪を行うべきことを要求します。
以上