統一教会における「聖和式」について

2012年9月10日

 統一教会では葬式を「聖和(ソンファ)式」といいます。それは、人間が堕落しないで「霊界」を正しく知っていれば、死というものは生命の終わりではなく、新しい世界に再誕生する時だと見るからです。

 

 したがって、信徒たちは死を悲しみで迎えるのではなく、新しい世界へ生まれ出て行くことを祝い、歓送する儀式として迎えることになります。

 

 統一教会の教理である「原理講論」では、人間は母親の腹中での10か月の「蘇生段階」、地上世界約100年の「長成段階」を経て、霊界で永遠に生きる「完成段階」へ移って生きていくようになると説明します。

 

 統一教会では赤ん坊がこの世に生まれる時に、家族全員が祝うように、死は聖なるものであり崇高な出来事だとし、黒いリボンや単色の弔花の代わりに、白いリボンや華麗な色の花で飾ります。

 

 文鮮明師によると、地上生活を終えて霊界に行く瞬間は、神様の胸に帰っていく時であるため、「死は、新婦がお嫁に行く瞬間よりももっと胸躍り、興奮すべき時だ」と説明しました。

 

 統一教会が「聖和式」という用語を使ったのは、2011年11月からですが、その前は死を「昇華」と、葬式は「昇華式」と表現していました。

 

 死を気落ちや落胆としてではなく、変化を通して一段階跳躍するものと見るからです。そのため、死に対する恐怖心を持ってはいけないと文師は教えてきました。昇華式は、より良い世界へ移るための手続きであり、そのため、悲しみの涙ではなく喜びの涙を流さないといけないと言ったのです。

 

 文師は2011年4月に「天地人真の父母定着実体み言宣布大会」を通し、「復帰摂理を最終的に完成・完結・完了した」と宣布しました。これは、文師が天の召命を受け、この地ですべき全ての責任と使命を全部成したと明らかにしたものでした。昇華式が聖和式に代わったのは、このような土台の上に可能となったのです。

 

 文師は、「死という単語は神聖な言葉だ。悲しみと苦痛の代名詞ではない。地上界の生の花を咲かせ、実を結び、その実を抱き、歓喜と勝利の世界へ入っていく時が霊界への入門の瞬間だ。喜ぶべき瞬間だ。精一杯祝福し、送ってあげるべき時だ。悲しみの涙ではなく喜びの涙を流してあげる時だ」と強調したのでした。

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