米国務省はこのほど、世界各国の信教の自由の状況をまとめた2012年度版「国際宗教の自由報告書」を発表しました。報告書は、日本の統一教会信者に対する拉致監禁・強制改宗問題を取り上げるとともに、日本の大学が行っている「カルト対策」問題にも言及しています。
米国務省は1999年から毎年、「国際宗教の自由報告書」を発表してきましたが、日本に関する報告部分でほぼ毎年、統一教会信者に対する拉致監禁問題を取り上げています。
拉致監禁問題について、報告書は「“ディプログラマー(強制改宗専門家)”が家族と協力して、統一教会信者およびその他の少数派宗教団体の信者を拉致し続けているとの報告があった」「非政府組織(NGO)の『国境なき人権』は、統一教会信者の拉致とディプログラミングが継続して発生していると主張した」と指摘しています。
また、今回の報告書は、日本各地の大学が「カルト防止」キャンペーンを行って統一教会系団体に関わらないよう学生を説得しており、こうした大学当局の取り組みが、統一教会の信仰を持つ学生に対する「敵対的なキャンパス環境につながっている」とする教会側の声を紹介。そのほか、統一教会信者の学生が、信教の自由を侵害されたとして佐賀大学を提訴したことも伝えています。
2012年版「国際宗教の自由報告書」の日本に関する記述(英語)はこちら。
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