3月29、30日の二日間にわたり、東京の新宿教会において「青年ボランティアリーダー研修会」が行われました。
この研修会はアメリカの災害支援団体である「Christian Disaster Response(CDR)」の協力の下で行われ、CDRから派遣された4名の専門トレーナーによって、集まった約50名の青年ボランティアが二日間のトレーニングを受けました。
内容は、「被災支援ボランティアとしての心構え」「被災者のニーズ調査」「避難所の運営」「支援物資の組織的な分配」など、災害支援現場において実際に必要となるとても専門的な内容で、参加者はみな大きな刺激を受けていました。
参加者の多くは何らかの形で今回の震災を体験しており、また被災にあって現在避難生活をしている人もおり、みな真剣にレクチャーに耳を傾け、特に質疑応答の時間では活発に質問があげられました。
今回研修を受けたボランティアの多くは、今後何回かにわけて現地入りして、実際のボランティア活動をしていく予定です。
日本統一教会の梶栗玄太郎会長は3月31日午前、東日本大震災の被災者のため、NHKに義援金1292万4054円を持参しました。
今回寄付された義援金は、当教会の「東日本大震災救援支援委員会」が被災者を支援するために公式ホームページなどで呼びかけ、指定の金融機関の口座に振り込まれたものです。全国の教会員だけではなく、一般の方々からの寄付も含まれています。
義援金は、梶栗会長が東京・渋谷のNHK放送センターを訪れ、社会福祉法人中央共同募金会に手渡しました。担当者は「わざわざお出でいただき、ありがとうございます」と述べ、丁重に受け取りました。
義援金寄贈には、梶栗惠李子会長夫人、藤原秀敏総務局長が立ち会いました。
3月26日(土)大阪教会礼拝堂において、伝道教育局文化部主催「第2回西日本合同讃美礼拝 ~東日本大震災チャリティー礼拝~」を開催しました。この讃美礼拝は、これまで首都圏で培ってきた聖歌隊育成モデルを西日本へ展開し、讃美礼拝の体験を広げ、聖歌隊同士の交流を進めることを通し、礼拝の質的向上を促進するために企画されたものです。2回目となった合同讃美礼拝は、3月11日に東日本(東北関東沖)で発生した大震災のためのチャリティー礼拝として行いました。
今回は「神様の真の愛を相続しよう」をテーマに、西日本を代表する8つの聖歌隊(大阪、大阪青年支部、金沢、堺、水都、富田林、松山、和歌山、)が、讃美歌や聖歌、韓国のゴスペルなど、神霊に満ちた素晴らしい讃美を捧げました。スクリーンには歌詞や訓読のみ言、美しい画像も映され、聖歌隊の歌声と共に、一つ一つの言葉も会衆の心に染み込みました。
み言の訓読の後、第9地区の佐野清志地区長が語られた、統一教のスローガン「神様の真の愛を相続しよう」に関するメッセージの中に、改めて“真の愛”の素晴らしさを教えて頂くと同時に、私たちが行くべき人生の指標を示してくださいました。後半、聖歌として指定された「み旨の応援歌」を讃美する中で、背後の神様とお父様の心情が全体の歌声に表現されて感動的な展開となりました。祝祷の後は聖歌隊が前方でリードし、会場全体が天一国国歌「栄光の賜物」を力強く讃美を捧げました。厳かな雰囲気の中で、時には聖歌隊と会衆が一つとなり涙の讃美を捧げ、神様と共に聖霊に満ちた清らかな貴い時間となりました。
今後も、聖歌隊コンクールや合同讃美礼拝を企画し、恩恵深い礼拝を奨励していく予定です。
※写真をクリックすれば大きく表示されます
《参加者の感想》
◆「東北関東の地震にひどく心を痛めています。今日の説教のごとく一人一人が心を一つに頑張りたいです。」(71歳男性)
◆「心洗われる、神霊的な良い讃美礼拝で感動的でした。スムーズな流れでとても良かったです。」(50代女性)
◆「聖歌に込められた魂の世界を垣間見たような気がしました。より一層聖歌を愛し神様を讃え、礼拝の場が聖なるものとしていけるように励みたいと思います。」(聖歌隊員)
◆「讃美するものが復興し、礼拝作りに貢献していかなければばらないという使命を感じました。最後の全体讃美は感動で涙が止まりませんでした。」(聖歌隊指導者)
※今回、讃美礼拝に参加して頂いた皆様からの献金(59,831円)は、東日本大震災の義援金として充てさせていただきました。
このたび、会員用コンテンツ内に「天福宮コンテンツ」コーナーを開設し、文亨進世界会長による早朝精誠の映像をアップしました。
映像は「体操」、「瞑想」、「敬拝」の3つに分かれています。日本語の通訳つきです。
「天福宮コンテンツ」のページよりご視聴ください。
今回の東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に対して、世界基督教統一神霊協会では教会員の青年を被災地支援のためにボランティアとして派遣する事になりました。
被災地ではボランティアの青年が長期にわたり必要とされています。多くの教会員のの青年がエントリーして下さるようにお願い致します。
詳しくは支援ボランティアの募集要項をご覧ください。
3月22日(火)、東京・霞が関にある東京地方裁判所で、「全国 拉致監禁・強制改宗被害者の会」の後藤徹代表が、自身に対する拉致監禁・棄教強要に関与した親族や新津福音キリスト教会の松永堡智(やすとも)牧師、職業的改宗活動家の宮村峻(たかし)氏などを相手取って起こした民事裁判の第1回口頭弁論が開かれました。
被告らは1995年9月から2008年2月までの12年5カ月間、統一教会信者である後藤代表を拉致監禁し、棄教を強要しました。これに対し、後藤代表は被害の回復と被告らの罪状を世に訴えるため、約2億円の損害賠償を求めています。
口頭弁論が執り行われた709号法廷前には、開廷30分前に傍聴席数(42席)の約2倍の傍聴希望者が列をつくり、近年まれにみる人権侵害事件に対する関心の高さを物語っていました。次回、第2回口頭弁論は5月17日の予定です。
関連サイト
「全国 拉致監禁・強制改宗被害者の会」
統一教会創始者、文鮮明師・韓鶴子女史ご夫妻は、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の被災者の方のために、日本赤十字社(近衛忠煇社長)に20日午後、1億4千万円(170万ドル)を寄贈しました。
義援金は文師の名代として、文亨進世界会長ご夫妻が東京・港区にある日本赤十字社を訪問、総務局組織推進部長の三井俊介氏に、手渡しました。
三井部長が、「被災者に対する支援としますか、救援活動への支援として使いますか」と義援金の使途についての希望を聞かれると、文会長は「直接、被災された方に渡るようにしてください」と語りました。寄付金寄贈には、ほかに日本統一教会の梶栗玄太郎会長、宋榮錫・全国祝福家庭総連合会総会長や韓国教会の関係者が同席しました。
文亨進世界会長は19日、韓国から来日し、被災地のひとつ青森県を訪問し信徒を激励。20日は本部礼拝を担当され、午後には被災地から避難している児童生徒らを慰問しました。
※写真説明。日本赤十字社の三井・組織推進部長に義援金の目録を手渡す文亨進世界会長=20日午後、東京・港区の日赤本社で
天暦2月16日(陽暦3月20日)、教会本部に文亨進世界会長ご夫妻と、崔妍娥様をお迎えし、「文孝進様第三周年追慕祭及び文亨進世界会長特別礼拝」が執り行われました。
文亨進世界会長は、今回の震災によって多くの被災を受けられた方々をとても心配され、まだ余震が続くなど安全とはいえない状況の中、慰労と激励をされるために危険を顧みられずに日本へ来られました。
始めに孝進様のビデオの上映がありました。兄として教会員たちを愛して下さった孝進様の姿を懐かしみ、多くの教会員が涙していました。その後、献花及び崔妍娥様からの挨拶がありました。
続いて、真の御父母様を始めとして、韓国から被災者の方に対する多くの義援金の贈呈が行なわれました。世界会長は「神様と父母様の恩寵の前に、常に感謝し謙虚でなければならない」と語られました。
最後に聖霊治癒礼拝が行なわれ、教会員たちは汗と涙を流しながら真の御父母様を中心に新たな決意で再出発していきました。
現在、全国各地で被災者支援のため、公私において活動しておられる全国の教会員の方々に心から感謝申し上げます。
この度の震災による福島第一原子力発電所の事故に関して、現在、国内外のインターネット上にはさまざまな情報が出回っています。その中には、確固たる根拠もなく、いたずらに不安を煽るような内容も多く含まれていますので、教会員のみなさまにおかれましても、政府等による公式発表を踏まえて、適切に情報を判断され、冷静に行動してくださるようお願いいたします。
昨日、これらの事態を受け、梶栗玄太郎会長が以下の如くコメントを発表いたしましたので、お知らせします。
「今も被災地で活動している支援部隊の方々やボランティアの方々、そしてまさしく原子力発電所の中で、最悪の事態を防ごうと懸命に戦っている多くの作業員等の方々がいらっしゃいます。このような状況下にあって、私たちも国と被災者の安全を祈り、冷静に判断して行動してくださるようお願いします。」
全国の教会員の方々は、上記の会長のコメントを受け止め、あくまで政府の指示、本部の公式な見解等を踏まえて緊急事態に対しても冷静に行動してくださるようお願いいたします。
ちなみに、19日午前に発表されたIAEA(国際原子力機関)の専門家チームによる調査報告によれば、「東京都内で健康上の危険はない」との評価がなされましたし、WHO(世界保健機関)は、原発から半径30キロ圏内を除けば、現時点で東京都内を含め日本への渡航を制限する必要はないとの見解を公表しています。
当サイトに東日本大震災の被災者の方々に対する当法人の支援活動や、被災地の生の情報を紹介するコーナーを新設しました。トップページ右上にある「震災関連情報」から閲覧していただけます。
また、「震災に関するお問い合わせ・情報提供」も同コーナーで受け付けていますので、ご利用ください。
これに伴いまして、「LINK」は会員用ページ内に移動しました。
全国の統一教会員の皆様へ
3月11日に発生した三陸沖を震源とする大地震により、北海道から九州にかけて
の広い範囲で地震と津波に見舞われ、死者・行方不明者が今なお多数発生して
おります。
つきましては、当法人においても、被災地と被災者に対して救援活動及び支援を
行うために下記のように委員会を立ち上げて対応するようになりましたので、教会
員の皆様に呼びかけて下さりご協力をお願い致します。
1)「東日本大震災救援支援委員会」の発足について
委員会名:東日本大震災救援支援委員会
委員長 :統一教会会長 梶栗 玄太郎
発足目的:東日本大震災の被災地と被災者に対して救援活動及び支援を行う
連絡先 :03-3467-3181(アナウンス後 昼は1番 夜間は9番を押す)
または震災に関するお問い合わせ・情報提供フォームよりご連絡下さい。
※被災地の教会員の方には、被災状況などの情報提供をお願いしたいと思います。
被災状況を元に今後の救援、支援方法を検討いたします。
所属、名前、被災状況(人・家屋など)をお知らせください。
2)「義援金」について
「義援金」口座を設置しましたので、下記口座へ直接振り込んで下さるようにお願い
申しあげます。 この義援金は公的機関への寄付を予定しており、今回の震災の被災者
の方々のために使わせていただきます。
※義援金の募集は現在終了しています
3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とする国内観測史上最大の地震が起こり、押し寄せた大津波によって東北地方沿岸部を中心に東日本の広い地域で甚大な被害を出しています。人的・物的被害は想像を絶する規模であり、亡くなられた方や被災者に対し、心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
被災地では、家族を失い、住むところを失った大勢の方々が、不安と絶望の時を過ごしておられると存じます。同じ日本国民として、被災された方々のご心痛をお察しすると共に、速やかな復興を心からお祈りいたします。当法人としても、微力ながら被災地の速やかなる復興のためさまざまな支援を行ってまいります。
また、当法人は、被災地の情報収集に全力を挙げ、教会員の安否確認に努めております。ライフラインが壊滅した被災地では絶え間ない余震に怯え、寒さと空腹等に苦しむ厳しい環境に置かれています。そうした方々の元にも、一刻も早い救援・救助の手が差し伸べられることを全国の教会員と共に祈念いたします。
平成23年3月12日
世界基督教統一神霊協会会長 梶栗玄太郎
3月5日午後、ラスベガスのシーザス・プラザ・ホテルで「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」が開催され、約2300人が参列し、盛大に行われました。
この大会は、文鮮明師の自叙伝「平和を愛する世界人として」がラスベガスにおいて5万部配布されたことを祝して催されたもの。
アメリカ統一教会の文仁進総会長が、「自叙伝普及の勝利を祝っての大会がラスベガスで開催されるのは実に意義深い。真のお父様はこの地がシンシティ(罪の市)から、シャインシティ(光り輝く市)に変えようと努力しておられる」と、真の父母様を称賛。シティ・オブ・レフュージ教会のノエル・ジョーンズ司教の祝辞に続いて、文亨進世界会長が文鮮明師を紹介しました。
「レバレンド・ムーンは、私の師であり、父です。メシヤ、再臨主であり、人類の真の父母という歴史的、摂理的価値を持たれるお方です。神様のすべての善なる泉です。私たちは戦争や飢餓を食い止め、世界平和へと導く本日のこの美しいメッセージを熱心に聞いてください」と語られました。
万雷の拍手で迎えられた文師は場内を見回し、「私の顔が見えますか? 小さい声で話しましょうか、大きな声で話しましょうか?」と笑顔で語りかけながら、スピーチを始められました。
2009年春に韓国で出版された文師の自叙伝は現在、英語、仏語、ポルトガル語、日本語など、すでに43カ国で翻訳され、波乱万丈に満ちた90年の文師の生涯のドラマが、読む人の心に強い感銘を与えています。
文師はスピーチの中で、「この自叙伝は平凡な一人間の人生を記録したものではありません。神様の御旨をなしてゆく真の父母の忙しい人生の日々が赤裸々に描かれている真の父母の告白書であり、日記帳であり、人類救済のためにサタンとの血みどろの闘いを展開してきた戦闘記録であります。霊界と肉界を超えながら、地球星の軸をつかまえて格闘してきた真の父母の玉の汗のひと粒ひと粒が結実して、汗は地の為に、涙は人類の為に、血は天の為に流そうという決意で数限りなく生死の峠を越えながら歩んできた真の愛と真の家庭の標本であり、座標であります」と、自叙伝に託した胸中を涙ながらに吐露されました。
そして自叙伝精読を通じて、個人や家庭の救済のみならず、すべての人々が神様と連結して永遠の生命を受けることができるよう呼びかけられました。
「深天開放苑 忠孝開門主 文孝進様 第三周年追慕祭」が開催されます。
文亨進世界会長および崔妍娥様をお迎えしての式典となります。
名 称: 「深天開放苑 忠孝開門主 文孝進様 第三周年追慕祭」
テ ー マ: 「永愛 ~ Eternal Love ~」
趣 旨: 忠孝の人生を歩まれた孝進様を通し、天地人真の父母様への心情的な
姿勢を相続・継承する場とする。孝進様の孝の心情、熱情を受け継ぎ、
共に感じ一体化する追悼祭とする。
日 時:3月20日(日)
詳しくは所属教会にお問い合わせください。
今年2月7日、警視庁公安部は、所在不明の婚約者を捜していた埼玉県越谷市、統一教会信者の宇佐美隆氏(42)をストーカー規制法違反容疑で逮捕しました。
逮捕容疑は、『統一教会を脱会した女性(36)に対して昨年6月~11月、5回にわたって東京都内の路上で女性を待ち伏せしたり、つきまとったりした』というものです。
宇佐美氏は逮捕後、警察や検察に対して、「ストーカー行為ではない」と一貫して無実を訴えてきましたが、残念ながら東京地検は2月28日、宇佐美氏を起訴しました。
ここでは、この事件の真相とその背景にある強制改宗問題についてお伝えします。
■宇佐美氏が婚約者の所在を探した理由
そもそもストーカー規制法(ストーカー行為等の規制等に関する法律)は、好きな人に対してつきまとったり、ふられた相手を恨んでいやがらせをしたりするような犯罪を取り締まるためにつくられた法律です。
ストーカー規制法の第二条には「この法律において『つきまとい等』とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で・・・次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう」とあります。
しかし宇佐美氏がとった行為は、2008年1月突然行方不明になった婚約者Kさんから、同年12月に一方的な脱会と婚約破棄の手紙が届いたことについて、それが本人の意思なのかどうかを確かめることが目的でした。ストーカー規制法が定めるような、Kさんに対する「恋愛感情を満たす」とか「婚約を破棄された恨みを充足する」ということが目的ではありませんでした。
Kさんが行方不明になった2008年1月1日は、Kさんが婚約者の宇佐美氏を両親に紹介するため実家に帰省した日でした(この前年、宇佐美氏とKさんは宇佐美氏の両親に会い、二人が結婚する旨の挨拶を済ませていました)。Kさんが最寄りの駅から実家に連絡を入れた際、両親が宇佐美氏と会うことを拒んだため、仕方なく、宇佐美氏を駅で待たせたまま、Kさんのみが実家に戻りました。そして、そのままKさんからの連絡が途絶えたのです。状況から推察して、拉致監禁による強制的改宗に巻き込まれた可能性が濃厚でした。
それから宇佐美氏は信者数名に手伝ってもらい、Kさんを探し続けました。そして2010年11月に杉並の銭湯で偶然、脱会屋の宮村峻らと一緒にいたKさんと再会し、わずか1分間だけ直接話をすることができました。約3年ぶりの再会でした。そこでKさんから「あなたはまだあの団体にいるのか」と言われ、宇佐美氏はKさんが本当に脱会したのだとわかり、婚約を継続することが困難であることを知りました。
こうして宇佐美氏はわずかな時間でしたがKさんと直接会い、その意思を確認したので、宇佐美氏もKさんとの関係に区切りをつけました。当然、その後はKさんの所在を探すことはしていません。それから宇佐美氏は再出発のためにみ言を勉強し、仕事のかたわらで伝道活動をするなど、信仰生活に励んでいました。
■監禁下での偽装脱会について
それではなぜ宇佐美氏は脱会書を受け取っても、文字通り信じることができなかったのでしょうか?
それについては、拉致監禁による強制改宗をされている信者が、監禁下から脱出するために『偽装脱会』という手段を取らざるを得ないという事情があるからです。
教会員が拉致監禁されて、自力で脱出することが不可能な場合、通常は偽装脱会(統一教会を脱会したふりをすること)しようと考えます。なぜなら「教会をやめた」と言わない限り、監禁から解放されないからです。ところが牧師や脱会屋は「教会をやめます」と伝えたとしても、偽装脱会ではないかと疑います。そこでいくつかの踏み絵を踏ませます。その一つが「脱会書」であり、祝福を受けている場合は「祝福破棄」の手紙を書かされます。その次の段階は反対弁護士を通じて返金請求の通知書を送ってきます。食事の席で酒を飲ませることもあります。
それだけではありません。牧師の指示で監禁されている教会員を訪問し、脱会説得させられ、あげくのはてには統一教会を訴える裁判の原告にまでさせられます。
特に今回Kさんの拉致監禁に関与したと思われる宮村峻氏の場合は長期間にわたって、徹底して踏み絵を踏ませるやり方をとります。このような自分の意思や良心に反する踏み絵は、牧師や脱会屋から「脱会の意思は間違いない」とのお墨付きを受けるまで何年でも続きます。
Kさんは周囲から尊敬される、信仰深い女性でしたので、宇佐美氏は最後の最後まで偽装脱会だと信じ続けたのです。しかし信じた結果、Kさんからストーカー扱いされ、告訴されたのです。
宇佐美氏もまた強制改宗による被害者ではないでしょうか。
実は、宇佐美氏が祝福を受けたのは今回が初めてではなく、1999年にも祝福を受けており、その時も婚約者が拉致監禁されるという辛い経験をしています。行方不明のまま脱会届けが来た婚約者を必死になって探した結果、一対一で会い、本人の口から直接その意志を確認できた宇佐美氏は、その苛酷な現実を受け入れ、気持ちを整理して前に進むことができたというのです(今回、Kさんの所在を探す手段としてGPS機能付きの携帯電話を父親の車に張り付けたとあります。宇佐美氏としてはKさんの意思を確認するためにそこまでやらざるをえなかったのです。これ自体が犯罪というわけではありませんが、マスコミの報道はそれをあたかも犯罪のような報道をしています)。
そんな宇佐美氏に再び訪れた婚約者の脱会という試練に対し、今回もまた、宇佐美氏は天からいただいた祝福の相手の本心を確認せずには、新たな出発はできなかったものと思われます。
教会員の皆様におかれましては、上記事情を理解していただくとともに、宇佐美氏の無実が明らかになる日が一日も早く訪れるよう祈祷とご声援をよろしくお願い申し上げます。
ニューヨークで最も洗練された通りといわれるマンハッタンのパーク・アベニュー。クリスマスのシーズンが来ると、夜間は通りの分離帯にある樹木がライトアップされ、左右に居並ぶビルに影が映ってできる幻想的な光景を思い出す人も少なくなかろう。
その48、49丁目境の東側、UBSと表示されたビル内にあるニューヨーク日本総領事館。UBS入り口の前で、米国の宗教指導者や人権団体と拉致・監禁被害者らが昨年10月12日に、拉致監禁の人権侵害行為に沈黙を続ける日本政府に抗議する記者会見とデモを行った。
米国の地域に根を張り、信仰や人権擁護の世論を代弁する多彩なキリスト教界の実情も反映して、参加した聖職者もさまざま。各宗派の聖職者2万2000人を代表し、宗派間の寛容と和睦を信条とした米国聖職者指導者連合(ACLC)のマイケル・ジェンキンス議長、ニューヨーク・ハンチントンコールドスプリング-ハーバー・メソジスト教会のルオン・ローズ牧師、フィラデルフィア・ペンテコステ教会のジェシー・エドワーズ司祭、国際宗教自由連盟ダン・フェファーマン会長ら。
韓国系の新聞、ラジオ、テレビメディアが集まった総領事館前では「聖職者と市民団体の指導者は拉致の阻止と被害者の解放を日本に要請する 人権と信教の自由を守れ」と大書きされた横断幕を掲げ、聖職者や被害者らが並んだ。マイクを握ったルオン・ローズ牧師が「我々の味方であり民主主義国家である日本で、このような拉致、監禁、宗教の自由の侵害行為が容認されているのに対し、衝撃を禁じ得ない。日本政府がこのような問題に沈黙するのは、憲法に明示された宗教の自由と人権擁護に対する深刻な違反だ」と訴えた。さらに「米国120人の牧師たちが手紙を介して、この問題への懸念を表明しており、1000人が人権侵害の中止を求める署名をした」ことを明らかにした。
その後、被害者の1人でニュージャージー州に住む樋口晴久さん(47)が、大阪にいた20代の時に、精神病院の独房に監禁され親や親族に強制棄教を迫られた体験を語った。
ベッドと便器、薄黒く光る冷たい木の床、湿った部屋の天井近くに一つの小さな窓があるだけ。そんな刑務所のような部屋で、薬漬けの日々が3カ月間も続いたという。そして「米国にいる被害者は多くはないのですが、粘り強く活動を続けています」と決意を語った。
また、米国人の夫と結婚した後、2度も拉致されたアントール美津子さん、父親に「教会を取ったら包丁でおまえを殺してわたしも死ぬ」と迫られたプレスキー美智子さんの体験報告が続いた。
抗議行動が続いている間に、ローズ牧師やジェンキンスACLC議長、ジェシー・エドワーズ司祭が、手紙を総領事館に届けた。
そこには「4300名もの多くの信者が日本において拉致されたとの信頼すべき報道があります。私たちは、現在アメリカに居住するそのような拉致の被害者数名に会い、インタビューを行い、深刻に憂慮すべき問題と確信いたしました」と記されていた。
手紙の末尾には、日本大使、ニューヨーク総領事とACLCの代表者との会合の提案がなされていた。
(「宗教の自由」取材班)
過去の記事は世界日報のホームページでも無料で閲覧することができます。
「公聴会を開くべきだ」――。日本の拉致監禁の野蛮な実態を憂慮する米国の連邦議会議員らが、こう呼び掛けている。
拉致監禁被害者を支援するウォルター・フォントロイ元下院議員は現職を退いて、なお大きな政治力を持つ。公聴会開催を訴える政治家の一人で、マーチン・ルーサー・キング牧師の弟子として、共に公民権運動を闘った。
被害者の一人、後藤徹さんは一昨年、米国で行った拉致監禁を糾弾する運動のためにワシントンを訪れた際、フォントロイ氏に会う機会があった。
ニューベセル・バプテスト教会会長(牧師)でもある同氏は、日本で宗教迫害があることに非常な驚きを見せた。「同じキリスト教牧師がこのようなことをしているのは本当に恥ずべきことだ」と、拉致監禁にからむ牧師たちに強い憤りを表明し、後藤さんに「私は協力を惜しまない」と約束した。
黒人政治団体である「黒人議員連盟」の創設者にも名を連ねる同氏は、のちに連盟会長を歴任し米国で最も強大な影響力を誇る黒人団体の一つに育て上げた。オバマ大統領も連盟の会員だったといわれる。また黒人人権運動の生き証人で、全国黒人リーダー円卓会議を指導したことでも知られ、人種差別、宗教迫害に非常に敏感な人物だ。
フォントロイ氏らの働き掛けもあって、民主、共和両党の上・下院議員たちから、「拉致監禁問題はどうなっているのか」と問いただす手紙が、日本の国会議員に何通も送られてきている。昨年、秋元司参院議員(当時)がこれらの手紙を根拠に、国会でこの問題について質問し、公安担当の中井洽大臣(当時)から警察当局の公正な対応の基準を示す言質を引き出した。
日本に対して最も大きな外交的影響を及ぼすことができる米国。国際的ネットワークを活用して米国を動かし、そこから動きの鈍い日本政府に影響力を及ぼしたい。日本での強制改宗、拉致被害者たちやそれを支援する人、団体の世界に向けたアピール活動も盛んだ。
日本の強制棄教・改宗を非難している非営利教育団体ICRF(国際宗教自由連合)のメンバーらは昨年、毎週のようにワシントンDCを訪れた。上院、下院議員らと面会して、日本の拉致監禁による人権侵害問題について訴えるなどの議員渉外を活発化させ、その成果も表れ始めている。
議会公聴会が開かれ、米国議会が拉致監禁問題を正式に取り上げたということになれば、その影響は計り知れないほど大きい。ニュースが世界を走ることになる。
人権問題に熱心だった故トム・ラントス下院議員を記念してつくられたトム・ラントス人権委員会(下院)。ICRFは米国内で宗教の自由のために闘う民主、共和両党の2人の共同議長や所属議員たちにも、この問題を提起している。
同委員会は昨年6月、チベットの劣悪な人権状況を白日の下にさらし、9月には北朝鮮難民の中国領内での窮状についての公聴会を行い注目を集めた。
日本の拉致監禁事件の実態がここで公にされれば、この問題が一挙に米国議会の俎上に載る可能性も出てくるのである。
(「宗教の自由」取材班)
過去の記事は世界日報のホームページでも無料で閲覧することができます。
IRPP声明、世界を巡る
衰弱しきった後藤徹氏のアップ写真は、世界中を駆け巡り、世界の宗教者をはじめ人々に大きな衝撃を与えた。「宗教及び公共政策研究所(IRPP)」のホームページに掲載された日本の強制改宗、拉致監禁事件を弾劾する声明文とともに、たちまち各国各地域の宗教界関連のインターネットメディアやニュースサイト、ホームページに掲載・引用された。
英国の「The Sikh Times」(シーク教系)のニュースサイトは昨年1月19日に、この声明文全文を掲載し、強制改宗を批判した。16世紀初めに、インド北西部パンジャブ地方に興ったシーク教はヒンズー教に近い。インドを中心に南アジア各域に広がっている信徒たちの人権擁護、信教の自由を守ることを目的に、国際情勢関係のニュースまでカバーするサイトだ。
後藤徹さんの解放直後の衰弱しきった上半身アップの写真と声明文を載せた「The Baltic Review」は、北欧・リトアニアから同21日の発信。このサイトはバルト3国、ポーランド、北欧、ベラルーシなどの政治、社会問題をフォローするが、こと信教の自由侵害問題については、世界各地にアンテナを高く上げ、その事実を拾い上げて強い非難を発信している。
イスラム世界では同14日に、「国際コーランセンター」ニュースサイトに出たのに続いて、世界中のホットな宗教的話題を提供する「世界宗教ニュース」のウェブサイトにも掲載された。
一方、米国に拠点を置く非営利教育団体、国際宗教自由連合(ICRF、ダン・フェファーマン会長)のウェブサイトに載る日本の拉致監禁、宗教迫害のニュースは常時、世界の70以上のメディア、ニュースサイトに配信されている。
その配信先の一つ、ニュース専門の米大手テレビ局CNBCは、昨年11月30日に「信仰ゆえに女性拉致される」(日本語訳)と題したニュースを流した。同21日に行方不明になり、拉致監禁された疑いが濃厚な女性は、松江市(島根県)の統一教会のメンバーで、女性とその周辺の動向を伝えた(女性は11年3月3日現在も行方不明)。
また配信先の大手Yahoo Newsは同12月6日付で、その3日前に東京・日比谷公園など日本各地で行われた拉致監禁反対デモの様子をアップした。その際、ICRF発表の次のコメントを公表。「(デモは)日本の47都道府県において、東京だけで3200名参加の圧倒的規模にもかかわらず、政府は事件に言及することを拒み、日本のメディアは、そのイベントを報道していない。共同通信はニュース配信することさえ拒んだ」と、この問題について日本のメディアが黙殺していることを伝えたのである。
米国ではさらに、日本の拉致監禁・強制改宗問題の解決を訴えるウェブサイトが昨年8月に開設されると、サイトの内容がロイター通信(米国版)、AOL News、米Yahoo Newsをはじめ66の米メディアのウェブサイトで報道された。メディアや草の根運動により、人類の普遍的権利である人権、信教の自由を守ってきた米国のパワーは健在だ。
(「宗教の自由」取材班)
過去の記事は世界日報のホームページでも無料で閲覧することができます。
世界日報紙の特集「“拉致監禁”の連鎖」で、「世界から指弾―日本の人権」という連載が始まりまりました。これから世界日報紙の連載と合わせて、記事を全文掲載していきます。
世界から指弾-日本の人権(1)
本シリーズのパートⅣまでに綴ってきた強制棄教・改宗を目的とした拉致監禁事件の実態については、人権大国を誇る日本の好イメージを覆す衝撃的問題として海外にも波紋を広げている。国連人権理事会(スイス・ジュネーブ)など国際機関や人権活動団体、米国務省(宗教の自由年次報告書)など国家機関や調査研究機関が日本における人権侵害、宗教迫害ケースとして注視し始めているのだ。解決に向けて腰の重い日本当局を尻目に、動きだした国連機関や米国、欧州、韓国などの動向を追った。
国際人権団体の非難声明
「当研究所は、日本の政府、国会、検察、警察、人権団体、宗教指導者に対し、日本における拉致、強制改宗を終結させるため即時かつ強力に介入するよう強く要請します」
こんな声明文が米国に本拠を置く「宗教及び公共政策研究所(IRPP)」の公式ホームページから、世界に向け発信された。昨年1月13日のことである。
IRPPは世界平和構築のための様々な活動実績を持ち、過去に2度、ノーベル平和賞にノミネートされた団体として知られている。
そこが「日本で宗教迫害」と発信したことは、日本の好イメージを覆す、あまりに衝撃的な情報だった。そして、事実である。これまで、日本の統一教会信者に限っても4000人以上の被害者がいること。その中で、命懸けの脱出で逃げ帰ったり、閉じ込めたものの手に余るなどして解放された多くの信徒たちと、その証言がある(その一端は本連載Ⅰ~Ⅳで詳述)。
声明文が発表された昨年1月時点で、少なくとも統一教会信徒たち4人が失跡中で強制棄教を迫られている可能性が高いことなど、被害の概要を明らかにしている。
さらに、教会に復帰した約1300人の信者についても、問題が終わったわけではない。長期間の拉致監禁、強制改宗の暴力的で忌まわしい体験によって、心理的肉体的に深刻なダメージを受けているのだ(いわゆるPTSD<心的外傷後ストレス障害>など)。
また、最悪の人権侵害のケースとして言及したのは、12年5カ月という超長期にわたる拉致監禁の被害者・後藤徹さんのケース(本連載パートⅠ)だ。2008年2月に解放されたとき、後藤さんは182センチの身長に対して体重が40キロを割っていて、歩くこともできないほど衰弱しきっていた。即、入院が必要だった。
声明は、こうした明白な傷害被害を受けたにもかかわらず、後藤さんの刑事告訴を当局が不起訴処分としたことに言及。「彼ら(注・検察当局)がその理由として挙げた『嫌疑不十分』という主張は、法の正義に照らして茶番であり、加担者たちがその責任を何ら問われることもなく活動を継続することを許すものである。政府のこのような怠慢はほぼ間違いなく、こうした拉致事件が続発するという結論をもたらすだろう」と断じている。
その上で「このような行為は明らかに、宗教・信条の自由と移動の自由に対する権利を保障する国際人権法規の侵害である。日本の刑法220条によると、不法監禁は犯罪である。このように著しい人権侵害は、世界中の基本的人権を促進し擁護する日本の模範的役割を汚すもの」、「日本政府がこうした拉致・強制改宗を意識しながらも、その停止のために行動しないということは、政府もこうした作為に加担しているということになる」などと厳しく指弾し、警告を発した。
声明文は、たちまち世界中を駆けめぐり、驚きをもって各国の宗教団体ホームページやメディアで引用、掲載されたのである。
(「宗教の自由」取材班)
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2月27日(日)、習志野市で「拉致監禁・強制改宗」抗議集会・デモが行われ、約250名が参加しました。
JR津田沼駅付近からデモ行進
挨拶する李殷徳実行委員長